特別展示のお知らせ

この夏、牡鹿半島ビジターセンターでは鮎川の過去・現在・未来をテーマとした特別展を開催いたします。

2023820日(日)~95日(火)の期間において「特別展示 磯に生きるを灯ス」を展示いたします。
こちらは鮎川の近未来として防波堤海側の壮大な建築構想をした模型作品で、2022年に開催された「せんだいデザインリーグ」で日本一を受賞しました。



以下、制作者・佐藤夏綾さんによる展示紹介です。



今回の展示会では、鮎川のリサーチを基に設計した、鮎川の在り方の一例を展示します。
私は12歳の時に震災を経験しました。この体験から、大学の集大成となる卒業設計で、被災地の建築について考えてみようと決めました。

鮎川に通い、人々とお話をしながら気づいたのは、リアルなそこでの生活や生業を実際に見て聞くことが、一番その地域を知り、興味を持つことに繋がるということです。
そこで、鮎川の生業や文化を外に魅せるような建築はつくれないかと設計したのが、今回の6つの建築群です。

今までの鮎川とは全く異なり、大きな建築が建ち並ぶ風景が出来上がりました。
この風景に興味を持って下さる方もいれば、違和感や反発を覚える方もいると思います。
この展示会を通して鮎川の方々の率直なご意見を聞き、これからまた改めて鮎川や他の被災地に本当にあるべき建築を模索するヒントにさせていただきたいです。

協力:京都大学工学研究科建築学専攻神吉研究室






制作者プロフィール
佐藤夏綾 Sato Kaya

1998 宮城県仙台市出身
2017 仙台青陵中等教育学校 卒業
2022 京都大学工学部建築学科 卒業
現在 京都大学工学研究科建築学専攻神吉研究室修士2年

受賞歴
2020    建築新人戦100選
2022    武田五一賞(学内最優秀賞)        
      Diploma Kyoto Day1  3位
        せんだいデザインリーグ 日本一 
      IEAGD International Exhibition of Architecture Graduation Design 出展 
        WASA世界建築学生賞100選 
        ダイワハウスコンペティション 佳作





鮎川の過去を表現した作品として、「浜の棟梁・鹿井清介さんが撮影したかつての鮎川の風景写真」を展示いたします。
当時の鮎川の様子が手に取るようにわかる作品は、鮎川で生活する鹿井さんの目線ならではのもの。
昔の生活を想像しながら、あるいは昔話に花を咲かせながらご覧ください。

この特別展の開催にあたっては、武蔵野美術大学加藤幸治教授に多大なるご協力をいただきました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

そして、現在の鮎川は……ぜひ目で耳で、実際に感じ取ってみてください。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

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