【開催終了】人材育成講習 生き物を理解するキホンのキ

令和5年11月18日(土)に人材育成講習「生き物を理解するキホンのキ」を開催いたします。

  • 日 時:令和5年11月18日(土)11:00~12:30
  • 参加費:無料
  • 持ち物:筆記用具
  • 定 員:10名
  • 場 所:牡鹿半島ビジターセンター
  • 講 師:NPO法人生物多様性研究所あーすわーむ代表理事 南正人氏

以下、講師の南先生によるコメントです。

私たちの身の回りにはさまざまな生き物がいます。それぞれいろいろな形や行動、生活をしています。
私たちは、このような生き物たちが作り上げた生態系からさまざまな恩恵を受けています。
森の木がなければ、きれいな水を飲むことはできません。豊かな森から出る水は豊富な栄養を含み、海を豊かにし、さまざまな生物の生活を支え、私たちに養殖を含めて海の幸を提供してくれます。
このような生き物を理解することは、私たちが生きてゆく上で大切なことです。

生き物を見ていると、不思議だなと思うことがあったり、「すごい」と思うことがあったりします。
研究者はさまざまな研究を通じて生き物のことを解き明かしつつありますが、まだまだこのような生き物たちのことでわからないことばかりです。それでも、生き物を理解する基本については、かなりはっきりわかっていることがあります。
それは、生き物は長い地球の歴史の中で生まれてきたもので、生き物のさまざまな性質は生き残るための適応の結果であるということです。

大きな魚が近くを通るとイワシの群れは密集した小さな群れになります。イワシはみんなで集まって助け合って外敵に対抗しているのでしょうか? 
実は、イワシたちは自分が助かるために内側に突入するので群れが小さくなるのです。他のイワシを犠牲にしてでも自分が助かるためなのです。
どうしてこんな現象が見られるのでしょうか?
この現象には生き物の行動の原理が現れています。
そして、この行動の原理は適応の結果なのです。

そこで、今回は、生き物を理解するための基本として、生き物の適応について紹介したいと思います。


生き物同士の関わり、生き物と環境の関わりに関する学問を生態学といいます。
生態学を理解する上でとても重要な要素が、この講習のキーワード「進化」と「適応」です。

自然に関心のある方、特に自然体験活動を実施している事業者の方におすすめです。
生き物の捉え方・考え方を基礎から学び、解説に活かしていただければと思います。
ぜひご参加ください!

(※バナー画像はイメージです)

講師プロフィール
南正人 Minami Masato

1957年 京都府出身
1990年 大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程単位取得退学
     ※1997年博士号(理学)取得
1993年 星野リゾート入社(長野県軽井沢)組織変更により株式会社ピッキオ代表
2009年 麻布大学獣医学部野生動物学研究室 講師
2014年 麻布大学獣医学部動物応用科学科野生動物学 准教授
2021年 麻布大学獣医学部動物応用科学科野生動物学研究室 教授
現     在 NPO法人生物多様性研究所あーすわーむ 代表理事

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