◆ビジターセンター季刊誌 2022年秋号のご紹介

みなさんこんにちは!

牡鹿半島ビジターセンター季刊誌 おしかばりぃ2022年秋号発行のお知らせです。

おもて面では夏号に引き続き、谷川浜で行われているナマコ種苗生産試験の取り組みをご紹介。

7月から9月末にかけて、漁師さんが稚ナマコ(ナマコの赤ちゃん)を育成する様子を追いました。

稚ナマコは珪藻という付着藻類を食べて成長します。

珪藻餌料は購入することができますが、この種苗生産試験では種を培養して給餌していました。

水産庁によると、餌料代は養殖業のコストの約6~7割を占めると言われており、

餌を作り増やすことは本格的な畜養化のために極めて重要なことです。

うっかりミスで餌料の培養を失敗してしまうこともあり、漁師さんが慣れない作業を手探りでやっていることが伝わってきました。

時にはシオダマリミジンコが混入してナマコが斃死してしまう深刻な場面もあり、

流通する大きなサイズのナマコに成長するまでの障礙と、生産試験における苦労を窺い知ることができました。

そのため、立派に成長したナマコを見て嬉しそうな漁師さんの姿はとても印象的でした。

今年度は例年より1ヶ月飼育期間を延長して沖出しをしましたが、

サイズ平均4.6㎜(令和3年度は2㎜)

数量48,000個体(令和3年度は28,000個体)

と、好成績を残すことができました。

ナマコが出荷できる大きさに成長するまでには3~5年程の期間を要します。

まずは2017年度の生産試験の成果が楽しみですね!

◆◆◆

水産資源の減少が騒がれるなか、身近な地域で資源管理に関わる取り組みが行われていることは、

漁業の持続可能性について考える大きなきっかけとなりました。

また、漁獲対象の持続的利用を考える姿勢からは、次世代への責任感の強さを感じました。

海とともにある生活だからこそ、このような視点は今後ますます重要になってくるのではないでしょうか。

谷川青年部さんの取り組み、応援しています!

前の記事へ

◆ブログ|50年ほど前の鮎川の年中行事

次の記事へ

【開催終了】募集情報:牡鹿半島ビジターセンター野外プログラム 1月~3月 1/15更新



関連記事